蝶兎堂では主に古典占星術を使って鑑定を行っています。
古典占星術と現代占星術は似て非なるもの、と解釈しています。
ですが、その違いは一般的にあまり知られていないように思います。
そこで古典占星術について、現代占星術との違いを明確にしていきたいと思います。
エッセンシャル・ディグニティ
惑星は、サインの特定の位置において、責任と支配権をもっています。
エッセンシャル・ディグニティはその惑星の責任と支配権のレベルを示したもので、惑星の質を表すものです。(エッセンシャル:本質的、ディグニティ:威厳)
惑星の質が高ければ責任をもって仕事をこなしてくれる、つまり、物事が順調に進む・コントロールが出来るということです。
反対に、仕事をこなせずむしろ壊してしまうなど上手く機能しない状態もあり、それをエッセンシャル・ディビリティと呼びます。(エッセンシャル:本質的、ディビリティ:衰弱)
簡単に言うと、エッセンシャル・ディグニティの高い惑星であれば、物事が期待した以上に行く可能性が高く、低い惑星であれば達成に困難が伴ったり、裏目に出ることがある、ということになります。
注:実際にはアクシデンタル・ディグニティ(環境要因)も影響してくるので、状況は変わります
古典占星術では惑星の質が非常に重要であり、ディグニティが7段階に分かれています。
(下記の表参照)
この中で、ドミサイル・エグザルテーション・デトリメント・フォールをメジャー・ディグニティと呼び、残りのトリプリシティ・ターム・フェイスをレッサー・ディグニティと呼びます。
レッサー・ディグニティのうち、トリプリシティとタームには複数のヴァージョンがあります。
下記の表はトレミーによるものです。
福本基 著 基礎からわかる伝統的p.189よりトレミーのエッセンシャル・ディグニティの表
現代占星術ではエッセンシャル・ディグニティは考えは重視されなくなり、影響の大きいメジャー・ディグニティの4つのみとなりました。
ディグニティ | 意味 | 点数 |
ドミサイル | 秩序 | 5 |
エグザルテーション | 名誉 | 4 |
トリプリシティ | 方向性 | 3 |
ターム | 支援 | 2 |
フェイス | あるだけマシ | 1 |
フォール | 不名誉 | ー4 |
デトリメント | 無秩序 | ー5 |
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